愛犬が末期ガンだと診断されたら

  • 2016-9-10
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犬を飼っている人にとって愛犬はかけがえの無い家族の一員ですが、別れはいつかやってきます。ペット保険などのサービスを提供している日本アニマル俱楽部株式会社の調査によると、犬の死亡原因ランキングトップ3は1位 ガン(54%)、2位 心臓病(17%)、3位 腎不全(7%)となっており、ガンは犬にとって人間と同様に主な死因の一つです。

身体的苦痛を取り除くことを第一に
もし愛犬がガンになってしまった場合、早期発見ができればガンから救える可能性は高まりますが、末期ガンまで進行してしまった場合はどのように対処するべきでしょうか?一つ目の選択肢は、治る見込みが無かったとしても、時間と費用をかけて抗ガン剤を投与し、治療を続けることです。

二つ目は死を迎えるまでの身体的苦痛を取り除いてやることです。犬は人間と異なり死というものを理解できない動物なので、精神的な苦痛を感じることはないのですが、痛みなどの身体的な苦痛は感じます。

痛みは腫瘍が神経を圧迫することなどで起こるガンそのものからくる痛みが約7割を占めますが、他にも長時間寝たきりになることで起こる床ずれの痛みや、消化管の動きが悪くなることで起こる腹痛などがあります。

これらの痛みを和らげるためには、家庭でできることとして、寝床を工夫する、温める、優しくマッサージをするなどが挙げられますが、メインとなる方法は鎮痛剤の投与です。また、放射線治療も効果があるようです。

犬のガンの痛みを軽減させることを目的として使用される鎮痛剤は主に、非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)、非麻薬性オピオイド鎮痛薬、麻薬性オピオイド鎮痛薬の3種類です。これらに加えて抗けいれん薬、局所麻酔薬などが補助的に使用されています。なお、ステロイド系の鎮痛剤は副作用が大きいこともあり、犬のガン治療にはあまり用いられないようです。

モルヒネ、フェンタニルなどの麻薬に指定されているオピオイド鎮痛薬は麻薬施用者免許を持つ獣医師のいる動物病院で投与してもらうことになります。

また現在、世界保健機構(WHO)は人の痛みの程度を3段階に分けたうえで、第1段階(軽度の痛み)には非オピオイド鎮痛薬(非ステロイド系抗炎症剤など)、第2段階(中等度の痛み)には非オピオイド鎮痛薬と弱オピオイド鎮痛薬の併用、第3段階(重度の痛み)には強オピオイド鎮痛薬を投与する、「三段階除痛ラダー」というアプローチ方法を提唱していますが、近年では動物のガンにおける疼痛管理にもこのアプローチが用いられるケースが増えてきています。

安楽死させてあげることも選択肢の一つ
放射線治療はX線、γ線(ガンマ線)、電子線などの放射線をガン組織が存在する部位に照射することでガン細胞のDNAを破壊するという治療方法で、4週間ほどかけて20回程度行います。

獣医や専門医がいる大学病院などで治療を受けることができ、ほぼ全身のガンに効果があるとされていますが、白血球・血小板の減少、貧血、食欲低下などの副作用もあるので、どの程度の効果を望むのかなども含めて、担当の獣医と事前によく相談してから治療をするべきでしょう。

末期ガンの対応方法の3つ目は安楽死させてあげることです。愛犬との別れは辛く悲しいものですが、治る見込みが無い以上はせめて苦しまずに最期を迎えられるようにしてあげるのも対応法の一つというわけです。

これは、鎮痛剤が効かなくなり、身体的苦痛を取り除くことができなくなった場合には特に検討するべき方法です。飼い主の精神的苦痛を伴う方法でもあるので、気持ちの整理がついた時点でということになると思います。いずれの方法を採るにしても、よく話し合い、家族が納得できる方法で対処してあげることが大切です。

(画像はイメージです)

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