【夏本番!】犬・猫の熱中症について

  • 2016-7-6
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熱中症といえば暑さの厳しい7、8月の真夏に起きる、なりやすいといったイメージが強いのではないでしょうか?実はそうとは限りません。

日差しのない曇りの日や朝方、夕方であっても、気温が高く蒸し暑い環境下では、汗をかいても水分が蒸発しにくく体温の調整が難しくなるため、熱中症のリスクが高まるのです。
さらに、犬猫は人と比べて熱中症になりやすい傾向があります。蒸し暑くなってきたと感じる頃から熱中症対策を始めましょう!

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〔1〕 犬や猫は熱中症になりやすい

熱中症は高温多湿の環境条件が揃ったときに起きやすく、暑さに体が対応できずに体温が上昇して様々な体調不良を引き起こします。ときに命に関わることもあります。
犬や猫と人では暑さに対する感じ方(感覚)が異なり、犬や猫の方が暑さに弱く、熱中症になりやすい傾向があります。「これくらい大丈夫だろう」と思うようなことでも、人の感覚で判断するのはとても危険な場合があるのです。
犬や猫が暑さに弱いのには理由があります。人との違いを知ることで熱中症を未然に防ぐようにしましょう!

【熱中症になりやすい要因】
■体温調節が苦手
犬や猫には汗腺がほとんどないため、人のように発汗して体温調節することがほぼできません。
そのかわりに、舌を出して早く浅い呼吸(パンディング)によって唾液を蒸発させて体の熱を放出しています。そのため、呼吸だけで体温調節することは効率が悪く、湿度の高い環境下では体温を逃がすことが難しくなってしまうのです。

■犬種・猫種
短頭種 :体の構造上、短頭種は呼吸による体温の放散が苦手で熱を溜め込みやすく暑さに弱い。
犬⇒パグ、シー・ズー、チワワ、フレンチブルドッグ、ペキニーズなど。
猫⇒ペルシャ、スコティッシュ・フォールド、エキゾチック・ショートヘアーなど。
北方原産:厚い被毛をもち、寒さには強いが生まれつき暑さに弱い。
犬⇒シベリアンハスキー、セントバーナード、サモエド、シェットランド・シープドッグなど。

■幼齢・高齢
体の生理機能が未発達な幼齢期の犬猫、体の生理機能が低下している高齢の犬猫は体温調節がうまくできない。

■肥満
体を覆っている脂肪が体温の放熱を妨げ体内に熱がこもりやすい。さらに、首まわりの脂肪で気道が圧迫されて呼吸がしにくいため、呼吸による体温調節が難しい。

■興奮しやすい
興奮しやすい気質がある子は、遊びに夢中になっている時や警戒して吠え続けるなど、気温だけでなく興奮による体温上昇にも注意が必要。

■疾患がある
心臓疾患や気管の病気を患っていると、循環機能、呼吸機能が低下しているため、呼吸による体温調節が難しい。

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〔2〕 熱中症対策

長時間閉めきった室内や車内は予想以上に暑くなります。長時間留守番させる場合には特に注意が必要です。
また、暑さによって体の水分が失われやすい時期の水分不足は、血流が悪くなったり、脱水症状を起こしたりして、熱中症のリスクが高まります。飲み水は絶やさないようにし、外出時は専用のペットボトルや水筒を持ち歩いてこまめな水分補給ができるようにしましょう。
犬に比べて猫はあまり水を飲まないため、水飲み容器を複数個所において猫がいつでも飲めるような環境を作るとよいでしょう。

【室内】
■長時間留守番させる際は十分な対策を
・冷房や扇風機を活用して室温管理を行う。
・日中の日差しをカーテンや雨戸で遮光し、部屋の温度が上昇するのを防ぐ。
・クールマット、クールウェアなどのアイテムを効果的に取り入れる。
・高窓を開けておく、換気扇をつけるなど、防犯上問題のない範囲で風通しを良くする。
可能であれば部屋ごとのドアを開けておき、犬や猫が涼しい場所へ移動できるようにすると良いでしょう。

【車内】
■わずかな時間でも車内においていくのは絶対に避けましょう
車は窓を開けていても室温を下げる効果はほとんどありません。日差しのないところへ停車しても、それまでに浴びた日光とエンジンによって熱をもっているため、急激に車内温度はあがります。エアコンをかけた状態でも、エンジントラブルやバッテリーが上がる可能性があるので危険です。
■車での移動は快適環境に配慮を
車の後部座席やラゲッジスペースにキャリーケースを乗せる場合は、エアコンの風が届いているか、直射日光が当たらないか確かめ、サンシェードで遮光、アイスジェルや水を凍らせたペットボトルを入れておくなど快適環境を確保します。

【屋外・外出時】
■風通しのよい日陰環境を確保しましょう
室外飼いの場合はエアコンの室外機の近くにつなぐのは避け、日よけ等を活用して日陰で風通しのよい環境を整えるようにします。一時的に外へ繋ぐ際にも、日陰は太陽とともに移動するので必ず誰かがそばについてあげるようにするか、長時間放置しないようにしましょう。

■日中の運動・散歩はなるべく避けましょう
犬や猫のような四足の動物は、地面と距離が近いため放射熱の影響を受けやすくなります。足が短い犬種(ミニチュアダックスフンド、ウェルシュ・コーギーなど)や小型犬は地面との距離がより近く、特に影響を受けてしまうのです。
したがって、散歩は早朝か夜がおすすめです。日が落ちた夕方でも、実際にアスファルトに触れて熱くなっていないか確かめてみましょう。
山や海などのレジャー施設で遊ばせるときは適度に休憩させましょう。気分が高まって知らず知らずのうちに熱中症になることがあります。
■日中の外出時の対策
日中に外出をする場合は、カートやキャリーバックで地面を歩かせないようにしたり、大型犬の場合は靴を履かせたりなどの対策をしましょう。カートやキャリーバッグの中にアイスジェルやクールマットを敷けば、より快適に移動できます。

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〔3〕 保冷剤の誤飲に注意

保冷剤は使い方によってはとても手軽で便利なため、熱中症対策に保冷剤を使用する機会は多いと思います。
ところが、保冷剤には「エチレングリコール」という成分が含まれているものがあり、摂取した量にもよりますが中毒を起こすことがあります。ときに命に関わることもあるため、扱いには十分に注意が必要です。
エチレングリコールは凍らなくするための薬剤で、保冷剤以外に塗料の溶媒、車のエンジンオイル、暖房の冷却水などに使用されています。
甘みのある液体であるため、特に食べ物のにおいに敏感な犬は袋を破って食べてしまうのです。
未然に防ぐ方法として基本的なことですが、エチレングリコールの入っている保冷剤やジェルマットは避けて別素材のものに変えると安心です。いずれにしても誤飲させないように配慮しましょう。

 

〔4〕 熱中症になってしまったら

熱中症が疑われる症状が見られたら、可能な範囲で応急処置を行い病院と連携をとりながらすぐに受診をしましょう。
受診する前に何も処置しないままでは体温が上昇し続け、体はダメージを受け続けることになります。まずは体を冷やし、水が飲める状態であれば、水分を与えるようにします。

【熱中症の主な症状】

● 呼吸が速く、粘り気のあるよだれを大量にたらす。
● 脈が速くなり、口の中、目が赤くなる。(粘膜の充血)
● 嘔吐、下痢をする。
● 痙攣や発作を起こす。
● ふらついて倒れる。
● ぐったりして元気がない。
● 体に触れると熱いと感じる。
※現れる症状には個体差があるため記載した症状が出ない場合もあります。記載した症状以外にも普段とは違う症状や異常が見られたら早めに受診するようにしましょう。

【応急処置】
■体温を下げ、水分補給を
涼しい場所へ運び、冷水で濡らしたタオルで体を包んだり、お風呂場や流し台で体全体に水をかけたりして体温を下げます。水が飲める状態であれば、水を好きなだけ飲ませます。
氷や濡らしたタオルなどを頭部、太い血管が通っている頸部、わき、そけい部にあてて冷やします。
この間に獣医師と連絡を取り、指示に従います。
※氷水など冷たすぎる水はかけないように注意してください。急激な体温の低下は逆に危険です。
※体温が下がって症状が落ち着いても、内臓がダメージを受けている可能性があります。必ず動物病院で診察を受けるようにしましょう。

いかがでしたか。
熱中症は命に関わることもある危険な病気ですが、対策を行うことで事前に防ぐことができます。
暑さに弱く体の不調を訴えることができない愛犬・愛猫の熱中症には、十分に注意してあげてください。

 

画像:http://www.shutterstock.com/

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